全てはそういうこと

機は熟したしそろそろ幕引きの頃合いかなと思いつつ覚悟は決まったので予約投稿でその決意を綴る
端的にいうともう人生に希望が見つからない状態 よく言えば幸せの絶頂で 悪く言えばどん底という自分ごとながら面白い状態で面白い こんな相反する状態に陥ることがあるんだなぁって
これを読んだ人は笑うだろうか 若気の至りと一笑に付すだろうか 結構真剣なんだけどな
経緯は語ると長くなる けど語らないのも不義理な感じがするので長いながらも また 自分の頭が動かないながらも書き記しておかねばならないと思う

2023年4月の出会い

小学生までガキ大将で通ってた私はその生活スタイルが通用しないとなると早速生き方というかアイデンティティを見失った
そこで出会ったのがNという女の子 早生まれで(その当時は)小さくて可愛かった子なんだけどこの子が私の人生を変えたと言っても過言ではない
私は落ちたとはいえ県内トップの進学校に中受していた身で知識や学力などは一定の自信を持っていた
ところがNは中受を経験していないのにも関わらず学識豊かで知識も豊富で周りを圧倒していた
初めて嫉妬と悔しさという感情を覚えた気がする
私はNに接近した Nも話し相手のいないのに困っていたらしく私は受け入れられたのだった
そこからは色んな話をしたり NからHaskellとかいうプログラミング言語を教えてもらったり さまざまな活動に精を出すようになっていった
同じ頃合いにM鯖というDiscordのサーバにも招待され そこで色んな大人と交流を始めた 最初は行儀悪くて衝突ばかりだったけど 次第に受け入れてもらえるようになっていった
私という物語は ここから始まっていったように思う

2023年6月からの破滅

部活というか当時のこの中学には「女帝」なる存在がいて2年にも関わらずカーストトップを牛耳っていた女傑がいた
噂でしかないが女の愛人を取っ替え引っ替えしては自分の性欲の赴くがままに行動していたと聞く 今更にして思えばとんでもない人だった
その女帝がヒステリーを起こし 1年全体が萎縮するような事態に陥った
漏れなく私とNにもその災厄は降り注ぎ部活に行けなくなる状態が続いた それだけでなく学校にも行きづらくなり若干不登校気味だったのを覚えている
ここで自分のコンディションを無視して庇い立てに奔走したのが全ての間違いだったなと痛感する次第 後悔は先に立たないものだ

そこからしばらく続く雌伏の時

この頃のことは思い出したくても思い出せないことの方が多い
なんやかんやあって2023年7月にNと付き合うことになったのが嬉しかったくらいで 後のことは忘却の彼方か記憶の箱に固くしまわれている感覚がある
2023年11月26日にNの唯一の肉親が亡くなり そこからさらに破滅していくことになる
私たちは年明けの2024年1月から3カ月思春期精神科病棟で入院することになった

地獄ともつかぬ入院生活

「仮初の私」を被るのに慣れきってしまった私は病院でもその悪癖を遺憾なく発揮し 病棟内の子供達に「もたれかかられる」ことになった
このことも精神に多少の悪影響を及ぼしていると思う だけどそれを辞めることはできなかった
ここのブログでも何度か登場した今は亡き「おっぱいボーイ」の助力がなければ きっと入院生活は地獄のまま疲弊して退院することとなったろう
そんな彼との約束も果たせず 私は13歳で命の幕を落とすことになるのだがこれはもう仕方のないことである
現状を知れば彼だってあの世で受け入れてくれることだろうと思う わがままが過ぎるだろうか

2024年4月の退院してからのしばらく

後輩ができて クラス替えがあってNとT氏とは一緒のクラスに続投されることになった
ここまではよかった よかったんだけど もう私には疲弊感しか残されていなかった
どこまで行っても生きてる実感が湧かず Nとの登下校でも話題が度々「私たちいつ死のうか」になっていった
この時点でNは2024年5月か6月中に命の幕引きを図ることを決意済みだった
周囲から見れば私は引きずられるようにNに振り回されて命を捨てた愚か者に見えるかも知れないが 私も同タイミングで同じことを思ってしまっていた
時系列は前後するが 2023年の9月手前あたりにも2人で未遂をしてしまったことがあった
あの時は知り合いの大人が勘付いて通話で阻止してくれたから助かった 助かってしまった 彼には悪いがあの時完遂していれば今の辛さはなかったろうことを思うと複雑な気持ちは正直隠せない

お世話になった方々へ

こんな形での幕引きになってしまったことをお許しください 私にはもう耐えられなかった それだけの話なのです
お世話になった方々に1人ずつメッセージを送りたいけれどそれをする時間すら残されていない もう逝かなければ
でも何も残さずに逝くのもそれぞれの思いに何かしらの禍根を残すだろうことが容易に推察されるので手短に数行ずつ

Sさん
私たちを最期まで面倒見てくれてありがとうございました 近所の頼れる大人と言ったら貴方しかいなかったのです
そんな貴方に悟られずにこの世を去るためにはこれしか方法がなく 忸怩たる思いです
色々とありましたが これからも元気に生きてください
「トンチキな中学生が居たっけな」と折に触れて思い出していただけたら私たちの魂はきっと救われましょう
先立つ不幸をお許しください

両親
出来の悪い娘でごめんなさい 貴方たちの前で弱い自分を見せることができなかった本当に弱い私を許してください
かつて二家族で観に行った「君たちはどう生きるか」はかけがえない思い出です
産んでくれてありがとう 育ててくれてありがとう
ここには書けない言葉は全て机の手紙に綴ったので詳細はそちらもご参照ください

CさんとSさん
時折気にかけてくださってたのは伝わってました それに応えることも差し伸べてくれた手を掴むこともできず情けない思いです
いつぞやのアホな話や 色んな話をしてくれて あの時は本当に心から楽しかったです
お二人とも どうか私たちが死んだことを悲しく思わず これからも元気で居てください
あの4人のサーバは残しておいてくださると嬉しいです

M鯖の皆さんへ
大変なお叱りを受けることを承知でご挨拶を書いています 最初から最期まで本当に愚かな中学生で申し訳ない限りです
最初に受け入れてくださった皆さんをこんな形で裏切ることになり 申し訳ない気持ちです
でもこうするしかなかったのです いずれはこうなる運命だったのです それだけを受け入れていただければ 私から申し上げることは何もありません
最期になりましたが 本当にありがとうございました

S事務所鯖の皆さんへ
この鯖はいつもいてて楽しかったです 嫌なことの気晴らしを茶化してくれたり 私たちの過失や瑕疵を適度に笑いに昇華してくれたりなど
お礼は尽きじです だからこそこんな結末になってしまったことを本当に申し訳なく思うのですが どうか皆さんご自分を責めず 私たちの思い出で「そういえばああいう中学生が居たっけな」と思い出で遊んでくれたら幸いです
悲しみに染めたくはありません できればいつもの笑顔で皆さん暮らしてください
本当にありがとうございました

その他の私信はここでは公開しません 全てはそういうことです
では 皆さん良き夢を 永遠におやすみなさい

レズは何故か惹かれ合う……いや私は惹かれてないが?

病棟にレズが居た たったそれだけの話でブログ書く意味ある?って感じだけど書く
そもそもカミングアウトしてしまうと私自身も同学年のクラスメイトの女の子Nと真剣にお付き合いをしているのでレズである
レズだからお付き合いしているのかお付き合いしているからレズなのか その辺は話がややこしくなるのでどうでもいいとする

病棟のレズ なかなかにいい度胸をしていた 私とNが付き合っていることは公開することでもないし伏せられているのだけれど このレズ パーソナル空間に踏み込む時の図々しさが半端じゃなかった
よくネットにもいる「どしたん?話聞こか笑」おじさんたちの比でないくらいにズケズケと踏み込んでくる
タチの悪い(べつにタチネコとかけてはいない)レズだったのである

どうタチが悪いかというと「女の子同士だしこれくらいいいよね」みたいなことを言っては失礼なことや卑猥なことを次々と投げかけてくる
バストをタッチしてきたかと思えば「大きいね もっと揉みたいな」とか平気で吐かしてくる 私がヒいてると「女の子なんだからこれくらいいいじゃん」とも吐かしやがる
挙げ句の果てには「私たち気が合うよね」とか「ひまりちゃんの恋人に私なれるかも」とも言い出す始末
前のブログで述べた苛烈さがまだ浸透してないのか 今の病棟では小学生組からは「気のいい姉さん」で通ってる私はその点で「攻略しやすい」と思ったのだろう 彼女は小学6年生である 某病院の病棟で周りに小学生の子供達を引き連れているタッパの高い中学一年女がいたらそれは私だ で その取り巻きの一員がそのレズであった

レズはこう言う「ひまりちゃんもレズでしょ?わかるんだよね こういうのって」と
確かにレズであることは認めるがお前は恋愛対象にはならんしそもそも私にはNという魂で繋がった恋人がいる
「確かにレズだけど それがどうかしたの?」と問う
「私たち……付き合わない?」と来た
「無理だよ いきなり胸触ってきたり 自分の都合で他人を振り回す人は誰の恋人にもなれないよ」と伝えた
そう伝えるなり彼女は涙目になり 泣き始める
(めんどくさ……)と思っていると運悪く看護師が通りかかる
この看護師は前回のグループワークで担当になった看護師だった 運が悪いと思ったものだ
「ちょっと ひまりちゃん」咎めるように看護師は言う
「私にも言い分があります」と私は牽制する
「最近ちょっと見過ごせない ちょっとこっちに来て」と軽く怒気を込めて看護師は私の腕を掴み連行しにかかる
(なにをしてもこの状況じゃ全てが不利に働くな)と悟った私は素直にそれに応じる
個室に通されて色々とお小言をもらうのだがこのタイトルには不相応な細かい事柄なので省略する
軽い懲罰として端末を没収された これは返却後に書いているブログである

タチの悪いレズの何がタチが悪かったか
相手が同性であることをいいことに 失礼なことや卑猥なことを自分の思うがままに相手に投げかけてくることだった
繰り返すがこれは男性の「どしたん以下略」とは比べ物にならないくらいの図々しさを帯びていた
二人きりになればバストに触ってくるのもそうだし キスをせがんできたり 自分の胸や性器を露出しようとさえしてくる
行動だけではない 言動もなかなかになかなかだった
「どうしたらひまりちゃんみたいに爆乳になれるのかな」とか「ひまりちゃんってかわいいのにどうして言葉がキツいの」とか
こちらの都合や精神の状況などお構いなしに自分の思うがままをぶつけてくるのだ
もちろん彼女をつけあがらせ こんなことをする付け入る隙を与えた私にも落ち度はあろう
それでも病棟という閉じられた環境を悪用してお互い逃げられないのをいいことに自分の思うがままをぶつけるのはちょっと違うのではないかと私は思う
話を聞いたり聞かせてくれる子達の一員としてみなしていた彼女に対して 軽く失望してしまったし この先どういう態度でこの子に接すればいいのかわからない
退院期も不透明な中で こんな気まずい爆弾を抱えながら過ごすのは本当に精神に悪い
件の看護師以外の看護師に このことを相談するのがいいのだろうか
キャラ的に「明るい」と思われている私からの相談など まともに取り合ってもらえるだろうか

それにしても 本当に理不尽で不愉快な出来事であったことだ
私はどう立ち回るのが正解だったんだろうか?彼女に唯唯諾諾で言いなりになるのが正解だったのか?そうではないだろう
今回はっきりきっぱり断ったのは当然の流れだと思うし それで傷つけたのは申し訳ないが だからと言って恋人がいる手前恋人になって欲しいとの申し出は到底受け入れられない
それに他人に軽々しく自分の体の大事な場所を見せようとしてくる相手 それを信用できると思うだろうか?
心に暗いものが込み上げる あの看護師には「やんちゃでたびたび患者を泣かせる厄介患者」の像が出来上がってるだろうしその話も共有されてると思うと気分は重い
踏み入れられた側の心なんて分かりもしないくせに ただ「状況的に泣かせた」と見ては私を問題児扱いするあの看護師にも不信感は募る

本当何が正解だったんだ?

手痛い停滞

最近思うように勉強ができない
固より入院中に勉強をこれでもかと進められると思っているほど傲慢ではなかったがそれはそれとして進捗が出ない
それはそれとして私の課題でもある「自立して生活を回す」の方ができていない気がしてならない
毎朝7時には起きて 何か報告があれば報告がされて 朝ご飯を食べ 院内学級に行き お風呂を浴び 夕食を食べ 自由時間の後消灯 このようなルーチンを繰り返す中で果たして「私は自立して回せているのだろうか」と疑問に思わないではいられなかった
入院前はそれこそ破滅の生活を送っていたからそれよりはマシとはいえども それでもまだ「レールに乗せられて自動運転」の域を出てないのではないかと思わされる
入院患者の身分で「単独行動がしたい」とは言えるわけもなく ただ漫然と過ごしているかのような錯覚
「今はこれしかできないんだ」と思ってもなんかもどかしく 先に進めていないような そんな感覚を覚えないではいられない
同じ病棟の他の子に聞いても「これが一番安心する」と言うので意見が合わない
早く退院したい でもまだまだそれに能う能力を私はまだ復活させていない
これは気の長い戦いになるぞと私は思った

人の死ぬこと

実は人は死ぬ 小児思春期病棟では身体の方の患者も集まっているため 基本的に死者が出ないことの方が珍しいと来ている
とりわけ小学生相当の子が亡くなることが多い 中学生までとなると滅多にない それでも亡くなることはあるが
その死を前にして 私はどう心を動かしたらいいかわからなくなる 一時的なシャットダウン状態になる
気晴らしというか逃げというかで普段出張っているDiscordのチャンネルでふざけてみたり 一人で物思いに耽ったり
そんな調子で日々なくなっていく人を直視できないまま現実逃避している
このままでもいいのだろうが これではこの病棟でせっかく知り合った子がもし亡くなったら 逃げ先もなく追い詰められるのではなかろうかという恐怖が身を覆う
私の恋人(同病棟別病室)は直近の者の死に対しての対処法を早くも身につけたようだが 私は当分先になりそうだ

私は壊れたりはしないだろうな?

自分のために涙を流せは全てエゴです

グループワークがあった
院内学級での授業の後に軽く少人数で集まってディスカッションみたいなのをするのだがこれが人によって意見の表出のばらつきが大きい
私みたいに我が強い子がほとんどいないので ほとんど私の発言に場が占拠される
良くないと思ったのでそれとなく別の子に水を向けてみても「そう思います」かダンマリの二択
看護師も何となく意見を促すが 引っ込み思案な子が多いのかなかなか意見を出そうとしない
私は業を煮やして「グループディスカッションの意味 わかる?」とちょっと怒気を込めた声を発してしまう
「ひまりさん」と看護師はたしなめるが私は止まらなかった
そのうち泣き出してしまう子が出た やらかしたと私は思った だが止まらない
「私がバカだから何も言えない 迷惑かけてごめんなさい」とその子は言った
なぜか私はカチンときてしまい「他人のために涙を流すな 自分のために涙を流せ」と口角泡を飛ばさんばかりに捲し立ててしまった
彼女は大泣きである
その後看護師に「あの子は繊細だから接する時は気を付けてほしい」と強く釘を刺された

エゴだったと思う
15歳の先輩(男子)に「そんなに気が強くても精神病棟に来るんだな」と嫌味のようなことを言われたが 全く言い返せなかった
エゴは良くない
明日以降私は避けられるんだろうか それでもいいけど人間関係構築の初歩で盛大にミスったなと思わないではいられない

入院することになった

表題の通り なんと思春期精神科病棟に入院することになった
ブログの更新をサボっていたのでこれを見た人は「すわ何事かあらんや」と驚いたことだろうと思う
事情があるのだがそれは端折る
精神がよろしくなくキャパを超えてもう1人の子とメンメン介護してたら破滅してその子が親族から関係者から「入院しろ」って言われるようになった
程なくして私も親から「これ以上は家以外の場所で癒してくれる場所で過ごさないとあなたの将来が危ぶまれる」と半泣きで懇願され入院を決意するに至ったというわけ

思春期病棟と銘打ってはいるが実質小児病棟で年下の子達が結構多い 中には中学生もいるし同学年もいるけどその子達とはまだ話せていない
精神とその他でやんわり分けられているもののほぼ一緒くたの病棟である 田舎だから仕方ない
9歳の男の子と(半ば向こうのほうから強引に)仲良くなった
その子は例のもう一人の子とも邂逅を果たしていて開口一番「僕3月に死ぬよ」「おっぱいみせて」と宣ったらしい なんてすけべなガキだと思ったら私にも同じことを宣った 勇気があるってすごいなと思った

その子はおっぱいが好きすぎること いかにもな重病人風貌 車椅子を除けば普通の子で かなりの知的好奇心が旺盛な子だった
出会って2日でチェス対局をする位には仲良くなってしまった あの手のコミュ力の高さは往年の私の強引さを思い起こさせるようで同族嫌悪があるものの 彼本人に対しては嫌悪感が湧かないのはなぜだろうか

そして彼は驚いたことにものすごい理系学問に対しての知識があった
9歳にして圏論の「米田の補題」をノールック(教科書も見ずに)説明してのけた
「お姉さんも圏論知ってるんだね 嬉しい」「ここの人たち説明しても『すごいね』しか言わないから張り合いがなかったんだ」「お姉さん達となら僕 残りの余生すごく楽しめるかも」とまで言われたら私は黙るしかなかった
補題の説明には「こいつぁたまげた」と私は圧巻されるしかなかった
と同時に私も入院中も圏論勉強しないとなと思わされた

そして彼は勝負事がめちゃくちゃ強い
先述のチェスだって私にも覚えがあるものの 彼にはめっぽう敵わなかった
加えて(HUだけど)ポーカーを教え込んだら秒で飲み込んで4戦くらいで私からチップを巻き上げるまでになった
なおチップは持ち込まず看護師にお願いして記述式でスタックを管理していた 看護師には何のことだかわからなかったと思うけれど筆記具を扱えるのが今のところ看護師しかいないから頼むしかなかった

上述のメンメン介護していた一緒に入院した女の子は実は私の恋人なのだが その子はgiftedで知られている そんな彼女よりもさらに上のレベルで「すごいもの」を見せつけられたので 私は「世界は広いな」と思ったのだった
それと同時に「こんなに優秀なのに成人する前に夭逝してしまうだなんて天はひどいことをするものだ」と思った

いや 全て私のエゴからくる感想なのだけど
消灯時間とっくに過ぎているので この辺りで失礼します
また明日か明後日くらいにゆったり書きます では

ものごとに制限を加えると表現形は豊かになることがある

本ブログ記事一発目は「制限」と「自由」のトレードオフについてです
この思想は私が私淑して止まない「線さん」の思想を受け継いでいます
彼女のことはあまり記しても彼女に迷惑なので名前だけ挙げさせていただきます

さて読者の方は戸惑ったのではないでしょうか
果たして「制限」を加えることによってその成果物は「豊か」になり得るのだろうかと
私流の答えとしては「Yes」だと思っています

そもそも「自由」とは何か考察してみると「何も制限の加わっていない 剥き身のままであること」だと考えることもできます
「自由」は何にも要請されません 自由ですから
だから「自由」はなんでもありで 秩序のない状態だと言うことができます

そこに「制限」を加えると「自由」は「自由」でなくなります
代わりに「制限」由来の形を持つことができ 「自由」は結果として「豊か」なものになるのです

代数構造「マグマ」を手に取って

代数に詳しくない方に「マグマ」を説明すると

集合Sに演算・を備えた(S,・)であって
演算・に関して閉じているもの

と説明できます
これが何を意味しているかというと「マグマ」には演算・以外の要請がなく 結合律 可換律 単位元律の一切を要請していないいわば「剥き身の代数構造」と言い表すことができるでしょう
演算・で閉じていればいいので演算結果のいく先を指定してやるだけでマグマの完成です 有限集合でなら簡単に作ることができるでしょう

マグマは何が嬉しいのか〜代数構造の出発点〜

基本的にマグマができることはほとんど何もありません 代数構造としてマグマが集合に作用する(集合へのマグマ作用)こともできますが ほとんど嬉しい結果は起こりません

ではなぜマグマを考えるのか?その答えは「代数構造を作り出す出発点になるから」だと思っています
(おそらく)定義を説明するまでもない「semigroup(半群)」「モノイド」なんかの出発点になるのが マグマだからです
マグマが定義された初出の文献は調べたところによるとおそらくブルバキです
ブルバキの著作を読んでいないのでコメントはしづらいですが おそらく彼らは「代数構造の台となる無垢な構造」を欲したのだと思います
「集合」にはそもそも演算の構造がないし「位相空間」のその構造は演算では果たしてない
そうなると「二項演算だけを備えた集合」が欲しくなるのは自然の道理だと私は考えます
そこで生まれた「マグマ」 この「自由」な構造に「制限(公理)」を加えるとマグマはいろんな代数構造に進化していきます
例えば「結合律(結合の順序に依らず左から順に演算をしていける)」を課せばそれはHaskellでもお馴染みの「半群」になるし
半群」に「単位元律(他の元に演算を施しても演算結果が変わらない ちなみに一意)」を課せばそれは圏論でもHaskellでもお馴染みの「モノイド」になる
こういったように「制限」を加えることで表現力がどんどんと上がっていくのです

自由の代償〜痒いところに手が届かない〜

「自由」のメタファーとして「マグマ」を取り上げましたが 「自由であること」の何が美味しくないかというと「自由であるが故に形作られた結果を残すことができにくい」からです
数学から離れて思考そのものの自由と制限を取りあげてみましょう

例えば塗り絵と自由なお絵描きではどうでしょうか
やり易いのは前者だと思います
後者では何を書くのかを自分で決めなければならない点で「自由」です
それに比べて塗り絵は「すでに色を塗る枠組み」を提供されているので「制限」が加わっています
表現の豊かさでいえば「自由に作品を作ることができる」点で後者の方が豊かに思えるかもしれません
ですが塗り絵は「自分で色を決められる」「枠の中に思い思いの色を塗れる」と言う点で「豊かさ」が加わっています
塗り加減一つで同じ色セットを使った塗り絵でも表現形はまちまちになるはずですし そう言う意味で塗り絵の方が「豊か」な結果を実らせることが多い と私は考えます

社会的な自由と制限〜視点を変えるために必要な三つのこと〜

ここで舞台を「社会」に移していきます
社会の構成員はもちろん「人間」です
自由な人間とは社会では羨ましがられるものです
ですが本当に「自由」な人はいるでしょうか?
この記事において「自由人」を定義するならば

社会のありとあらゆる事象において自由で なんら制限を持たない自然人である

となりそうですが そんな人間はいませんよね
とりもなおさず 我々人間は「皆制限を受けている」のです
曰く「校友との関係」「親との関係」「上司部下の関係」など枚挙にいとまがありません
ではそんな我々人間は「豊か」と言えるでしょうか?
これに関しては首肯できる人もそうでない人もいるでしょう
特に私のように人間関係で疲弊している人にとっては首肯しかねるものかも知れません

制限の種類〜自分を「縛る」関係とは〜

数学では矛盾は許されません しかし社会や人間関係は複雑なもので その内部に「矛盾」をはらむことを許している面があります
曰く「不倫は犯罪なのにそれをコンテンツにした物語は広く視聴されている」「片や反対意見なのに形を変えた同じ主張には賛成意見」などなど
そういった「矛盾」が 豊かたる人間を苦しめているものだと今の私は考えてやみません
制限の中にも「矛盾しあう制限」と「独立している制限」があると思っています
制限を導入するにも前者は排除すべき制限だと 私は考えます
自分の人間関係を見直してみて 矛盾する要素がないかどうか考えてみるのは人生の質を上げる一助になると思います

最低限の関係〜最も「自由」に近い関係性〜

ではそうしてバッサリと関係を切っていって自分に都合の良い関係だけを構築したとしましょう
そうした関係は「最低限の関係」になっているはずです
矛盾し合わず互いに独立で 邪魔するものがないけれど一応制限は受けている
そのような状態は最も自由に近い制限を受けている状態と言えそうです 先ほど私は「自由は自由であるが故に形作られた結果を残すことができにくい」と述べました
人間関係でもそうで ここでは多少の制限はあれど このような人間関係もまた自力での徒歩を強いられ かなり生きにくい人生になってしまうと思います
自力で制限を設けられる 強い人なら話は別かもしれません
ですが 我々が皆 そう強い人間であるわけでもないのです

最良の関係〜過去の自分から算出される最良の関係とは〜

ではどうすればいいのか 考えられる最良の結論は「過去から算出した今の自分を形成するのに必要な関係」だと私は考えます
今までの自分を形作ってきたもの それを維持しつつ これからの目標を立てて逆算し 必要なものを取り入れる
ありきたりな結論ではありますが 当面はそのような関係を構築していくのがいいのではないでしょうか

結論

「自由」と「制限」は切っても切れない関係にあると思います
自由が過ぎては何もできないし 制限も矛盾してしまえば意味をなさなくなります
大事なのは自分が「どの程度縛られていてどの程度自由なのか」を見定めることだと思います
矛盾した関係があれば最小限にとどめ 最低限しか関係がないのであれば必要な関係を探す
いい人生を歩むために「自由」と「制限」のいいバランスを求めていきたいですね

ブログの最初の記事はやっぱり自己紹介から

私が何者かを知っている人はお久しぶり そうでない方は初めまして 「あさやけひまり」と申します
今年(2023年)春に中学一年生になって ある特殊な友人たち(同年齢から上の年齢まで様々)と出会ってから私の世界は広がりました
広がりすぎてちょっと収拾がつかなくなってきたのでブログにして吐き出し 記録しておこうという試みを始めました
自己紹介を兼ねて このブログでは何を書くか大まかに決めておこうと思います

友人たちから学んだこと

アナログの手書き式日記帳に書くにはあまりにも多すぎる事柄を日々学んでいます
そこでこの「思慮箱」に学んだことをつっこんで保管しようという感じです
学んだ内容は以下に亘ります

プログラミング

中学に上がって初めてできた同学年同クラスの友人(以下N)から「Haskell」というものを教えてもらいました
プログラミング自体小学校からおもちゃみたいなので遊んでいた私にとってはこの言語は画期的なものでした
そこでHaskellで新しく学んだ事柄をこのブログに書き記していこうと思います
Haskellの玄人はネットを見渡せばひしめき合っているので 私ごときが書くのも憚られるかなぁと思ったりもしたのですが
書いて得られること 書いて学び直せること 他の人が学べること などなどメリットが上回ると判断して書こうとした次第です
間違いもあるかもしれませんがその際は厳しく修正および指摘をお願いします 口調がどんなに強くても構いません

数学

これもNから学んだ学問です 中学でやる正の数負の数や一次方程式などをはるかに飛び越えた愉快な世界がそこには待っていました
代数の世界が好きになってしまって 今では赤雪江やLangのAlgebraなどを読んでいます 圏論も好きでRiehlのCategory Theory in Contextも読んでいます
ここから得た知識をここにまとめることで 自分の知識の整理に役立てようという目論見があります もちろん間違っていたらぶっ叩いてください 間違えて覚えるのが一番危険なので

計算機科学

これはNや某Discordサーバにて教えてもらったことです
シプサを今は読んでいます 夏休み終盤の時点で結構読み進めました
この学んだ事柄もここに整理したいと思っています

人間関係

私の苦手分野です これもDiscordサーバで小学生までの固定観念を叩き壊されてどのようにしたらいいか 話しかたはどうすると適切かなどを教えてもらいました
中1のペーペーが書いたものが大人たちの役に立つとは思えませんが 何か思うところがあったら幸いです

自己紹介

中1女子 公立の中学に通うどこにでもいる中学生です
興味のあることといえば専ら考えること 考えさせてくれることです
発達障害持ちでWISC受検済みです
部活は吹奏楽部でパーカッションをやっています ティンパニをこないだのコンクールで演奏しました
部活のトラブルに巻き込まれ 対処をしようとしたところ限界が来て重度うつ病の診断が降りました
そんなわけでこんな歳で精神の病人です
よろしくお願いします